日本語がつなぐ、仲間との想い出 —— 補習校の運動会レポート
- bundang-nihongo
- 6月19日
- 読了時間: 3分
海外に暮らしながらも、日本語や日本文化に触れることを目的に通っている「日本語補習校」。補習校では、毎週の授業だけではなく、さまざまなイベントが開催されています。
その中でも、子どもたちが毎年楽しみにしているのが、レクリエーションの日。先日、ミニ運動会が開催されました。
「よーい、ドン!」のかけ声とともに、一斉に走り出す子どもたち。玉入れ。まるで日本にいるような、どこか懐かしく、あたたかい光景がそこにはありました。
この記事では、そんな補習校の運動会の様子を、参加した子どもたちや保護者の声とともにお届けします。
会場に広がる“日本の風景”

授業後に、用意していただいたキンパを食べて、ミニ運動会は教会の屋上にて開催されました。レクリエーション係の合図で青組・白組に分かれて整列し、ラジオ体操の音楽と一緒に運動会は始まりました。
5月の最終日に行われた運動会でしたが、思ったよりも気温が上がり、汗をいっぱい流した1日となりました。
一生懸命がかっこいい!競技の様子

最初の競技は、定番の「玉入れ」。玉を入れるものはカゴの代わりに、傘を用意。レクリエーション係のアイディアに会場中が笑顔に包まれた時間でした。
その後も、「借りびと競争」「親子二人三脚」「チーム対抗リレー」など、レクリエーション係の創意工夫に溢れる競技進行の様子に、会場中、大盛り上がり。
競技に勝って喜ぶ顔も、負けてしまって悔し涙する姿も、子どもたちの思い思いの表情に溢れる1日となりました。
子どもたちの声
「玉入れでたくさん入れられてうれしかった!がんばったよ!」
「負けちゃったから悔しい…来年は勝つ!」
普段は土曜日だけの短い登校時間。その中でもこうしたイベントを通して、子どもたち同士の絆や、日本語への親しみが深まっている様子が伝わってきました。

保護者・レクリエーション係の声
「子どもだけでなく、大人も参加することができ、とても楽しい運動会でした」(保護者)
「熱中症にならないかと心配なくらい暑い天気でしたが、子どもたちも保護者の皆さんも最後まで頑張ってくださいました。保護者のみなさんのご協力にも感謝です」(レクリエーション係)
限られた時間と環境の中で、先生方や保護者が一丸となって作り上げた運動会。子どもたちにとっても、忘れられない大切な一日になったことでしょう。

おわりに 〜心に残る「補習校」の記憶〜
日本語補習校の運動会は、単なるスポーツイベントではなく、“みんな”とつながるあたたかな時間です。勝ち負けだけでなく、仲間と協力したり、自分の力を出し切る経験は、子どもたちにとって大きな成長の一歩。
言葉が存在する意味は、単に自分の意思を伝えるだけでない。
仲間と一緒に何かを作り上げたり、ときにはぶつかり合ったり。そういう経験を通して、豊かな心を育むために、必要なもの。海外にいても、日本語だからこそ繋いでいける縁を、親子共々、大切にしていきたい。そう感じた1日となりました。
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