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保護者と共につくる学びの場 ブンダン日本語補習校 教師相談会

  • 執筆者の写真: bundang-nihongo
    bundang-nihongo
  • 9月5日
  • 読了時間: 3分

アンニョンハセヨ。秋の訪れが日本より少し早いソウルですが、暑さが少し和らいで過ごしやすい季節となってきました。


先日、来年度から新しく教壇に立つ先生方を対象に、教師相談会が行われました。本日はその模様をお届けしたいと思います。

韓国ブンダン日本語補習校では、保護者が交代で教壇に立ち、教科書の過程に沿って日本語や日本文化を子どもたちに伝えています。教師経験のある保護者もいますが、ほとんどは教師未経験。だからこそ「保護者ならではの目線」や「家庭に近い温かさ」を活かした授業が行われています。

授業の担当は入学2年目からスタートし、年を重ねるごとに回数が増えていく仕組み。教壇に立つ保護者には謝礼が渡されますが、それ以上に「子どもたちの学びを支える大きな責任」を担うことになります。

3年目となる私も、今年は5回教壇に立ちます。


平日はフルタイムで働き、ふたりの子どもをほぼワンオペで育てながらの、忙しいソウルでの日々。時間に追われた生活をしているなかで、正直、この授業準備はしんどくて、時には泣きそうになりながら夜遅くまで教材を作ることもあります。できることなら誰か代わってほしいと思うこともあります。

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今回の相談会では、新しく改訂された教科書や指導書を手に取りながら、来年度の担当学年を決めていきました。初めて教壇に立つ予定の保護者からは「うまくできるかな」という不安の声がある一方で、経験のある先生方が「最初は誰でも緊張するし大変なことも多いです。でも子どもたちの笑顔を見たらやってよかったと思える瞬間がある」と温かいアドバイスを送る場面もありました。

相談会を通じて、補習校の授業が「先生ひとりで作るものではなく、みんなで支え合ってつくりあげていくもの」だということを改めて実感しました。

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海外で暮らす子どもたちにとって、補習校は「親以外の大人と日本語で関わる」貴重な場所でもあります。インターネットやSNS上ではわからないリアルなつながりが生まれる場所だからこそ、今を生きる子どもに残るものがあるはずです。

正直、授業準備や進行は大変なことも多いですが、その先には子どもたちの未来につながる大きな意味があります。私自身も保護者として教壇に立ちながら、子どもたちを見守っていく心が育まれ、社会に繋がりを見出せていけるような、そんな喜びを感じることもあります。

ブンダン日本語補習校の活動は、保護者から始まり、バトンを受け繋ぎながら、小さな積み重ねのうえに成り立っています。それは、家族のカタチが多様になった令和の時代、簡単なことではありません。新しい方法を模索しながら、そのときにあった方法を導き出し、今の今まで、活動は続いています。

これからも子どもたちの成長を願いながら、できることから活動を支えていきたいと、そう思った1日となりました。


 
 
 

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​(最終更新日 2025/09/15)

韓国・ブンダン日本語補習授業校

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