こんにちは。 補習校小学部6年の担任です。 今日は、少し時間が遡りますが、 小学部6年の夏休み前最後(7月16日)のオンライン授業の様子を お伝えしようと思います。
この日は、「平和のとりでを築く」という教材で、副担任の先生が授業してくださいました。
このお話は、付録のような形で教科書の巻末についているものです。 教科書は5年ごとに改編されますが、以前の教科書では単元に含まれていました。
戦争や紛争がなくならない現実を前に、また日韓間で複雑な意味を持ち合わせる8月15日を前に、平 和教育の意味としてもぜひこの教材に触れてほしいと思い、年間指導計画に盛り込みました。
学習活動としては、日本地図で広島県の場所を確認したり、本文のところどころを音読しながらワー クシートを記入したりして内容を把握していき、最後に自分の考えをまとめるということをしました。
先生が、ワークシートで書き入れる量を調整してくださっていることもありますが、それにしても、 授業中にノートを取る力がずいぶんついたと思います。
らくらくとワークシートの空欄を埋めた後、自分の考えをまとめること15分。
次々と「できた!」との声があがり、発表の時間となりました。
みんなきちんと、「筆者が伝えたかったこと」と「自分が感じたこと」をうまくまとめていました。
Aくん「筆者がこの文章を通じて読者にうったえたいことは、原爆の恐ろしさと、原爆を使ったらだ めだということを伝えたかったのだと思いました。原爆は、とても危ないもので、時間が経っても被 害が広がるので、恐ろしいのだということが分かりました。」
偶然にも、学校行事で広島の原爆ドームに行ったことのある子がいて、自分のスマホに保存してある 写真を見せながら、体験を話してくれました。
そこに行ったことのない子たちにも、話の舞台となった場所が身近に感じられたのではないでしょう か。
そして、その話に続いて先生が、「ここは、人生のいろいろな時期に、何度か訪れてほしいところだ」 ということをおっしゃっていたのが心に残りました。
行ったことのある子が、「また行きたい」と言っていました。
きっと、再びその地を訪れたとき、先生の言っていた意味を実感することでしょう。
友だちとともに学ぶこと、そして、親を含め自分に近しい人以外の大人と、日本語で意見や考えを交 流する機会があるということは、ここ韓国に住む子どもたちにとって非常に大切な経験であると言え ます。
ましてや、3年弱も対面授業がかなわない今の環境では、なおさら貴重なこと。
あらためて、難しい時期にも学びが止まらないよう補習校を支え続けてくれた多くの人たちに対し、 感謝の念に堪えません!
最後に、このブログ記事を書くにあたり、副担任の先生が授業見学を快く承諾してくださいました。
私にとってもよい学びとなりました。
ありがとうございました!
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