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執筆者の写真bundang-nihongo

初めての体験入学

韓国は、朝晩だいぶ涼しくなり、秋の気配を感じるようになりました。今年の夏は、娘と日本に滞在していたのですが、あまりに暑くて、帰ってきてからの韓国の涼しさにほっとしています。

皆さんは、この夏休み、どのように過ごされましたか。

夏休みってこんなに長い!?と、感じるくらい、初めての小学校の夏休みは、私にとって、長かったような、短かったようなびっしりと詰まった1か月でした。

コロナ禍で、日本にも行けず、韓国で過ごした幼稚園時代、我が家は、共働きだったこともあり、ステイホームの生活とは反対に、娘は、朝早くから夜までみっちり幼稚園に通っていました。なので、今回の夏休みのように、長い時間を、娘と共にすることがほとんどありませんでしたので、娘の新たな一面を見ることができました。毎日、私とべったりだった娘。それは、それは、2学期が始まってからの数日は、毎朝送り出すのが大変だったこと。

さて、前置きは長くなりましたが、今年の夏は、日本の小学校に体験入学させる!というのを目標に、3月から日本語補習授業校に入学し、毎週勉強してきました。そして、夏休み前に日本で初めての体験入学をし、日本の学校生活で心も体もひと回り大きくなった娘の体験話をここでちょっと書きたいと思います。

今年は、日本の夏休みと韓国の夏休みが、ほとんど同じだったこともあり、夏休みになる前の約2週間、日本の小学校に体験入学してきました。

韓国の小学校では、「校外学習体験」による休みを、年間約20日間取ることができます。日本や海外の学校、旅行に行く時に出席として扱われるシステムで、旅行先で、学校に行っているはずの時期に、たまに韓国の子供を見ることがあり、あれ?学校はどうしたんだろう・・・と思うことがあったのですが、今思えばそういうことだったのですね!

 さて、ドキドキわくわくの体験入学初日。

職員室に入り、緊張と恥ずかしさで、もじもじしている娘を見て、担任の先生は、

「先生、ちょっと韓国語知ってるよ!アニョハセヨ!ゲンチャナヨ!〇〇ちゃん、合ってる?!」と、一声。

とっーーても明るくて、はきはきしたベテラン先生のおかげで、娘の緊張が一気に吹っ飛んだようでした。先生は、事前に娘が体験入学する話を、クラスのお友達にしてくれていたので、みんな楽しみに待っていると話していました。

娘が通った学校は、市内のど真ん中にありながらも、子どもの数は少なく、1年生は、30人の一クラスです。初日は、教室まで付いて行ったのですが、教室に入ってビックリ!縦5人の横6列。教室にお友達がびっしりいるではありませんか!

果たして、こんな大人数の友達の前で、娘はきちんと自己紹介ができるのか・・・

いつもは、怪獣のように大きな声の娘が、いざとなったらどんな風になるのか!親の私が、気になって、ハラハラしてしまいました。

「はじめまして。○〇です!韓国から来ました。よろしくね!」

顔は、強張っていたけど、何とか後ろまで聞こえる声で勇気を出して言った自己紹介。30人の前でよく言えた!と、心の中で大きな拍手を送りました。

日本の小学校1年生は、韓国と同じように4時間か5時間授業なので、給食を食べて、1時か2時くらいには終わります。今回、体験入学した期間は、夏だっこともあり、ザ!日本の夏の小学校生活を体験することができました。

初日からは、水泳の授業があり、教室で自分で水着に着替えて、外のプールに行く。終わったらまた自分で着替えて、濡れた髪はタオルで巻いておく。小学校の頃を思い出しますね。もう何十年も前で、記憶は曖昧ですけど・・・

他には、紙粘土や絵の具を使った美術、ピアニカを弾く音楽の授業、校内のお祭り、七夕飾り作り。下駄箱の近くには、朝顔の鉢植えがあり、登校したら、水やりをして、観察日記をつける。給食は、係があって、配膳から片付けまで自分達でやること等々。韓国では体験できない経験をし、本当に充実した学校生活だったようです。



<上:初日から水泳の授業風景。屋根なんて、もちろんありませんからね、すぐに真っ黒に!   

下:日本の学校の下駄箱。下に「すのこ」!今も変わりませんね^^>




私も、娘の体験入学のおかげで、色々な経験をさせてもらいました。韓国では、車通学ですが、日本の学校は、毎日歩いて行きました。毎日、娘と歩く通学路は、私の方が楽しい日課でした。近所の家やお店を見ながら、学校の出来事を話したり、道に咲いている花を見たり、帰りは寄り道をしたり、娘との会話が何とも幸せな時間でした。

体験入学後に、日本の学校の何が一番良かった?!と聞いたら、

「給食にキムチが出なかったこと!」だったそうです。

食べる事が好きな娘ですが、韓国の学校の給食で出る辛いおかずやキムチが苦手で、残すことが多いと聞いています。しかし、日本の学校では、辛い物が出ないし、それに加えて美味しくて、いつも足りなかった!と言うほど。おかわりは、お友達が多くてほとんどできないと言って、残念がっていました。



<上:毎日、歩いて通学!日本にいれば、日本の小学生っぽくなるものですね^^

 下:最後の日には、クラスのお友達からお手紙とたくさんの折り紙をもらいました!>




短い期間ながらも、クラスのお友達の名前を覚えて、毎日、今日は○○ちゃんと何をした、○○君が何したとか、日本滞在中は、不思議と韓国語が出ないくらい、日本語で話すことが多くなっていました。

今回の体験入学をきっかけに、母のルーツである日本を知ること、そして、いつか自分のアイデンティを理解する時に、自然と受け入られるようになっていれば良いなと思っています。

娘は、補習校の入学当初(今年の3月)は、日本語の会話はある程度出来ていたのですが、ひらがな・カタカナの50音を書くこと、読むことさえほとんどできませんでした。しかし、今年から始めた補習校の授業と宿題、そして今回の夏の体験入学のおかげで、ぐっと日本語力が伸びたのは確かです。

少しずつですが、今は、自分の思ったことを日本語で表すことができるようになりました。そして、全く読めなかった本も、ゆっくりですが、音読ができるようになりました。

もちろん、今も宿題をこなすのは、一苦労です。自ら進んでやるタイプではないので、やりたくないとぐずぐずして、時間がかかることもありますし、ああでもない、こうでもないと、私と喧嘩をすることもあります。親である私の方が、一緒にやっていて心が折れそうになったこともあります。しかし、補習校で一緒にお勉強しているお友達が同じような環境であること、お母さん方の存在が大きくて、いつも励みになっています。

1年生の1学期は、まだまだ幼いなぁ・・・と思っていましたが、たった1学期間で小学生らしく成長したのを感じています。日本語の勉強は、まだスタートラインに立ったばかりです。補習校で学んでいること、日本での体験入学が、いつか子どもの将来に何かしら繋がれば良いなと思っています。

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